独断と偏見の青柳論
青柳は春の訪れを教えてくれる貝です。
水道の水が冷たくても、雪が降っていても、青柳が美味しくなれば「春が来た!」と感じます。
青柳は海にいる時は「ばか貝」と呼ばれます。ばか貝には申し訳ないのですが学名も「ばか貝」なのです。
ばか貝の名前の由来は以前は馬鹿みたいに沢山捕れたからという説と海底にいる時は殻を少し開いて舌のように身を殻から出している様が馬鹿に似ているという2説があります。私は2説の混合説を提唱します。
ばか貝はむき身になると呼称が青柳に変わります。
青柳の名前の由来ですが、江戸時代上総の国市原郡青柳村(現在の市原市)の海で沢山捕れ、むき身にして江戸に出荷したためこの名になりました。
青柳は二枚貝ですので貝柱が2つあります。大きさが少し異なっていて大きい貝柱を
「大星(おおぼし)」小さい貝柱を「小星(こぼし)」と呼びます。大星は高級すし店に小星は天ぷら屋さんに分けて販売されていました。今は小柱(こばしら)の名前で一括りとなって販売されています。今となっては大星、小星は死語になってしまいました。寂しい事です。