笹切りの伝達
私が修業に入った頃はお届けのお寿司にも折詰のお寿司にも熊笹の葉を良く使いました。
今は色々な形のポリ製品が安価で使えるため笹切りの技術が忘れられてしまうのではないか危惧しています。
笹の葉から鶴や亀を切り出し化粧笹として使います。
時間がある時を利用して古新聞で練習していました。
何故笹の葉を使うのか聞いたことがあります。「笹の葉には断熱効果があって寿司の鮮度を保つのと、もしお寿司を食べて具合が悪くなった時笹の葉を焼き揉んで細かくして水と共に飲むとおなかの中の悪いものが全部笹と一緒に出てしまうからだよ。それと笹の緑が美味しさを際立たせるから笹を使うんだよ。」そう教えられました。
下剤効果は試したことが有りませんので虚実は定かではありませんが、鮮度保持と美意識は納得できます。
笹切り教本が本棚の隅の方でほこりをかぶっています。初心に帰らなければ。