だんらんでバッテラを

休みの日食事に出掛けられないため雑用で出掛けた帰り、デパ地下などでお寿司とおつまみを求めて帰宅するのが通例となりました。お寿司は関西すしのほうが回数多く求めます。何度か食べているうちに昔取った杵柄で作ってみようと思い立ち、「美味しく出来たら店でも出してみよう。」などと大それたことを考えます。
しめ鯖を作りバッテラ昆布を煮、高価な押し箱を求め準備が整いバッテラを作り始めます。押し箱にすし飯を入れようとしたその時足元が崩れる程の間違いに気がつきました。
「一番肝心な舎利(すし飯)の事を忘れていた。」
箱すしの味の8割は舎利です。
しめ鯖はにぎり寿司と比べると長く持たせるため塩時間、お酢への漬け込み時間が長いので酢をきつく感じます。
このため甘く煮たバッテラ昆布を乗せ、柔らかく炊き、甘く味付けした舎利を使います。
50年ぶりに作りましたバッテラは美味しくありませんでした。
「だんらんでバッテラを」はもろく崩れ去りました。