しろばんば?
昨年の今ごろ近くを歩いていた時、白い物が2つ3つ浮遊しています。
「しろばんば?まさか今は初夏だよ。」そっと手にしてみると50年ぶりに見るしろばんばです。子供の頃手にしたしろばんばはもっと太っていてやさしい顔だったように思うのですが、「秋になると太るのかな?」
今年も見ました。今回は10数匹です。
田舎ではどの子も親から「しろばんばは綿毛を少しでも傷つけると死んでしまう弱い虫だから触ってはだめだよ。」と教えられているせいか誰も捕まえるような事はしません。井上靖著「しろばんば」では子供がしろばんばを追い回す情景がありますが、捕まえて楽しい虫ではないので子供たちには人気がありません。。
晩秋の少し湿度のある気だるい日の夕方どこからともなく数百、数千のしろばんばが現れ群舞します。映画「アバター」の中で主人公ジェイクに沢山の木の精が留まるシーンがありますが、何もしないで群舞を見ているといつの間にかその群舞の中に居てジェイクと同じようになります。
少し時間が経つとかき消すように消えてしまいます。
秋にはもしかしたらしろばんばの群舞に遭遇できるかもしれません。
皆様も晩秋の夕方 目を凝らして下さい。もしかしたらしろばんばに遭遇するかもしれません。おしりに綿毛をつけ、ゆっくり飛ぶ小さな虫です。