独断と偏見の土瓶蒸しの召し上がり方

独断と偏見ですが土瓶蒸しは次のように召し上がっていただけると土瓶蒸しは嬉しいのではないかと思います。
土瓶蒸しが提供されましたら、お猪口に汁を注ぎそのままで召し上がってください。
先ずは松茸の香りを愛でてください。至福のひと時です。
このようにして何度か召し上がった後、今度は注いだ汁に酢橘を一滴搾って召し上がってください。一滴だけです。二滴はNGです。まろやかに変化した味を愛でてください。土瓶蒸しはゆっくり召し上がっていただく献立です。
蓋が手で開けられるようになりましたら具の食べごろです。
中は秋の味と色の宝石箱です。
新銀杏の緑、三つ葉の青、車海老の赤、鱧の白、そして秋の味の王様松茸の茶色です。一つ一つの色と味を愛でて食べて下さい。ゆっくりです。秋の夜は長いのです。
酢橘は最後まで土瓶蒸しの中に搾り入れることはありません。
常にお猪口に一滴ずつ搾って召し上がって下さい。
土瓶蒸しが提供されたら、いきなり熱い蓋を開け酢橘をこれでもかというくらい強く絞り入れ、さらに絞り切った酢橘を土瓶蒸しの中に放り込むのは止めましょう。感性を疑われます。
土瓶蒸しのテーマは秋の味と色と香りです。先達の感性に脱帽。